コラーゲンを知る

植物にもコラーゲンがあるってホント? 効果ってどうなの?

一般的にコラーゲンという場合には、牛・豚・鶏を原料にした動物性コラーゲンと水産生物を原料にした海洋性コラーゲンを指します。ところが近年になって植物性コラーゲンというものが話題になっています。

植物コラーゲンはアレルギーでも使用できる?

アレルギーの人もコラーゲン摂取が可能かも!?

コラーゲンといえば動物性と思い込んでいた人には、とても驚くことばです。一方で動物性のアレルギーが原因でコラーゲンを摂取できなかった人には朗報です。

植物由来の成分をわざわざコラーゲンと呼ぶのにはわけがあります。それはヒドロキシプロリンという成分が関係します。今までヒドロキシプロリンはコラーゲンにしか含まれない、コラーゲン独特の成分と考えられていたのです。それが、近年になって植物にも含まれていることが分かったんです。しかもその成分はコラーゲンとよく似た性質がある、ということで植物性コラーゲンと呼ばれるようになったんです。

コラーゲンと植物性コラーゲンは似た部分もありますが、別のものです。コラーゲンにアレルギー反応を起こしてしまうときなどはとても便利です。

ニンジンコラーゲンとは?

ヒドロキシプロリンはコラーゲンの弾力性や強度を安定させるのに欠かせない成分です。ヒドロキシプロリンがなければコラーゲンは不完全なものにな り、コラーゲンとして十分に役目を果たせません。この成分はコラーゲン独特の成分だと思われていました。ところが、植物の中にも含まれていることが分かっ たのです。その植物とはニンジンです。

西洋ニンジンからコラーゲンが見つかった?

ヒドロキシプロリンがニンジンのどこに含まれているかというと、西洋ニンジンの一種であるダーカスカロットの根から抽出したエキスに含まれています。

ニンジンに限らず植物の細胞膜には天然保湿成分であるエクステンシンというタンパク質が含まれています。エクステンシンの中にヒドロキシプロリンが含まれていることが分かり、今はその成分を配合した化粧品が販売されています。エクステンシンは非常に強力な保湿力があり、しかもお肌に対するなじみがよく浸透力が強いのも特徴です。

高麗人参のコラーゲン

高麗人参(オタネニンジン)のエキステンシンにもヒドロキシプロリンが含まれていて、実際に漢方薬系のドリンク剤に含有されています。高麗人参は名前こそニンジンですが、実際にはニンジンではなくウコギ科の植物です。

このことから考えると、ニンジンだけではなく様々な植物のエクステンシンにヒドロキシプロリンが含まれている可能性があるということになります。今、医療用具などでも植物コラーゲンの実用が行われていますが、セリ科、アオイ科、マメ科等の名前が挙がっています。

大豆にもコラーゲンがある?

植物コラーゲンと呼ばれているものの中には、大豆由来というものがよく登場します。さて、大豆由来コラーゲンとはどのようなものなのでしょうか?

大豆ペプチドがコラーゲンペプチドにとてもよく似ている!

大豆ペプチドとコラーゲンコラーゲンペプチドが、コラーゲンの体内生産細胞に対して、コラーゲン生産促進のシグナルを出すことは、近年の研究ではっきりしてきました。実は大豆ペプチドが繊維芽細胞に働きかけて、Ⅰ型コラーゲンの生産を促進させることが分かってきたのです。これぞ植物コラーゲンの面目躍如たる立派な働きです。

コラーゲンが含むアミノ酸はほとんどが非必須アミノ酸です。いわゆるアミノ酸スコア―の低いタンパク質になります。ところが大豆たんぱくには必須アミノ酸が豊富に含まれており、アミノ酸スコア―の高いタンパク質なんです。

コラーゲンペプチドと大豆ペプチドは、コラーゲンの体内生産を促進するという共通の特徴をもちながら、アミノ酸スコア―という面では全く異質の成分です。この二つを組み合わせることで栄養素としては非常に完成度の高いものになります。実際に、この二つを組み合わせて摂取した人はお肌の弾力性と水分含有量の両方で大きく改善したという報告もあります。

コラーゲンの体内生産を促進する大豆イソフラボン

大豆イソフラボンが女性ホルモンと似た働きをするのはよく知られていることです。そして、女性ホルモンが繊維芽細胞を刺激してコラーゲンの体内生産を促進することもよく知られていることですよね。つまり、イソフラボンはコラーゲンの体内生産の促進に働きかける成分だということなんです。

大豆にはコラーゲン生産に役立つアミノ酸が豊富に含まれている!

確かに大豆は畑の肉と呼ばれるほどタンパク質が豊富な植物です。大豆のたんぱく質は、非常にバランスが良く必須アミノ酸も非必須アミノ酸も豊富に含んでいます。コラーゲンの原料になるグリシンやプロリンも豊富です。プロリンは化学変化をしてヒドロキシプロリンとなり質のいいコラーゲンを生産するアミノ酸です。

プロリンがヒドロキシプロリンに変化するにはビタミンCが欠かせません。大豆たんぱくと一緒にビタミンCを摂取すると、コラーゲンの体内生産を促進することができます。

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