動物性コラーゲンの特徴
動物性コラーゲンはアニマルコラーゲンとも呼ばれ、牛や豚、鶏などの動物の骨、軟骨、皮などから抽出されたたんぱく質の成分を言います。
特性として熱に強く、加工しやすい点から、昔から多く用いられており、使い安い反面でコラーゲンの濃度を上げると特有の臭いが出るといった部分を持ち合わせています。
動物性コラーゲンの長所
購入価格が比較的低くで設定されている
動物性コラーゲンの最大のメリットともいえる部分として、非常に熱に強いということが言えるため加工が簡単なので、化粧品やゼラチンとして多く販売されていますが、コスト的にもそういったことから低く抑えられるために市場に出回っている商品も低く設定されています。
動物性コラーゲンの短所
独特の臭みがある
コラーゲンの濃度が高くなると動物性であるがゆえの独特の臭いが強くなる傾向があります。
吸収率が低い
動物性コラーゲンの原料となる牛や豚、鶏などの体温はおよそ38度前後と言われていますが、人間の平均的な体温が36度前後のため、人間の体温より高い体温から抽出されたコラーゲンは体内で消化吸収するのが遅く、時間が掛かります。
人間の体内に吸収される時の温度は一般的に35度から43度と言われており、4時間から5時間位の時間をかけて吸収されます。
吸収されなかったコラーゲンは尿などとなって体外に排出されてしまいます。
また、動物性コラーゲンは繊維の構造が複雑で多く入り込んでいるために低分子に分解することが困難であり、消化吸収される段階で胃腸などの内臓に大きな負担を掛けてしまう場合があります。
純度が低い
動物性のものは、どうしても動物が持つ脂肪やカルシウムなどの他の成分が混ざりやすく、純度が低くなると言えます。
仮にそのまま必要なコラーゲンを食べて摂取しようとした場合にはかなりの量が必要になり、カロリーが高めなのでおすすめできません。
以前動物性コラーゲンとして多く流通していたものは牛を原料としたものでしたが、アメリカで狂牛病問題が発生したことなどから2001年以降牛の成分を使用することに制限がかかり、日本で牛由来のコラーゲンの規制が掛かりました。
現在では、主に豚や鶏を原料としたコラーゲンがメジャーになっています。
現在では豚や鶏から抽出される動物性コラーゲンでの問題は起きていないものの、原料となる豚や鶏の飼育過程で薬剤など使用し与えられた動物からのコラーゲンの場合、薬剤が残っているということも考えられますから使用する場合には十分に確認したほうが良いでしょう。
こういった特徴を踏まえたうえで、動物性コラーゲンを食材として摂るのであれば、非常に有用な成分であるといえます。